相手を殺す「電話」というツール。

桑原広徳

2021年5月17日

仕事術

本日は、
「相手を殺す「電話」というツール」というお話。


ちょっと物騒なテーマですが、それくらい重要だと思っています。



世の中、無自覚に、むやみに、いたずらに、当たり前のように、惰性で、相手の時間を奪っている行為が多いと思います。


今日はクライアントと打合せだったのですが、そこで気づいたことがありました。


よくオンラインの打合せで使われる、


「きこえてますか?」


という言葉。


オンラインの打合せでは、回線の不具合で音声が聞こえづらいこともあるため、この確認をする人も多いのではないでしょうか。


しかし、この言葉、いりますか?


ちなみに、これ、私もめちゃめちゃ使っていました。


Zoomを使ってセミナーや飲み会をやる度に、


「きこえてますか?」
「みえてますか?」


と、不安だから確認していました。


その理由としても、私には強い呪いがかかっているためです。
その呪いとは、なぜかオンラインで良いことを言おうとすると画面がとまったり、音声が途切れる、というもの。
本当に、強い呪いです。


ただ、今思えば、私が確認をとるのは、
相手のためではなく、自分のためだったんです。


相手に話が届いていないことを防ぐため。


そのためにも、確認は必要だと思います。


でも、それは「きこえてますか?」という
相手にリアクションを求める言葉ではなく、
「きこえなかったら教えてくださいね」でも良いと思ったのです。


確率的に考えても、
「きこえてますか」と確認して本当に聞こえていなかった場合は、
10回中1回くらいのもんです。


もはや、その1回のために相手の時間を奪う、相手に行動を求めるくらいなら、その1回をなくすための回線の改善を行えよ、と。


そう、私は私に言いたいのです。


世の中は、
「自分の都合で、相手の反応ありきの行動」に溢れている。



「電話」もそうじゃないですか。


毎回電話でしか連絡をしてこない社長さんがいました。


私が打合せや会議で出られないことがあっても、必ず電話、電話、電話。


しかし、電話に出られない旨をショートメールで送ると、そこからは徐々にメールでやりとりをするようになりました。


そう、電話の内容の大半は、メールやチャットで済むのです。


電話に出ないことで相手に対して、
「なんで電話にでないんだ」とイラッとしても仕方ないのです。
だって、電話だもん。


チャットで済む内容を電話で伝えようとする人は、まずは

「電話の内容がチャットで済む」こと、
「電話は相手の時間を奪ってしまうことを知る」こと。
「電話の内容をテキストで完結させる努力をしてみる」ことです。



また、「会議」にも近いものがあり、大人数が同じ時間を共有しながら行う必要があるのかどうか、要チェックです。


ここまで言いましたが、それでも私は、電話や対面、リアルに近い同期型のコミュニケーションも大切だと思っています。


私が同期型のコミュニケーションを使う場合は、下記の2つ。

①異常事態・緊急事態
②アイスブレイク



上記2つの両極端ともいえそうなシーンで、電話、会議、打合せ、ミーティングという同期型のコミュニケーションをとるようにしています。


クレームやトラブルの場合、遅刻・早退・キャンセル連絡などの場合、
異常事態つまり「通常ではない事態」が発生した場合や、連絡をしないことで相手に迷惑がかかる場合は、電話などの同期型コミュニケーションをとるようにします。


お客さんからクレームがきているのに、悠長にチャットで上司に報告する部下はやばいでしょう。


逆に、雑談、くっそくだらない話をしたい時、どうでもいい無益な話をしたい時も、同期型のコミュニケーションを選びます。


電話やチャットでは分かりにくい非言語な部分を感じたい場合、感じさせたい場合、チャットでは伝わりにくい相手の感情や温度感を知るためにも、重要だと思っています。


「きこえてますか?」という言葉から改めて考えた、同期型のコミュニケーションの判断軸。


時間の価値が高まる時代において、大事なことは、やはり時代が変われど普遍的な「相手の立場」になれているかどうかという価値観です。



相手の時間を奪うとは、相手を殺すことでもある。
その電話、必要ですか?




※余談ですが、本日のクライアントとのオンライン商談でも、私のここ一番での名言で音が途切れてしまい早速「きこえてますか?」を使う羽目になりました。これが正しい使い方です。